adbird(広告鳥) 備忘録

Markdown to pdf 独自記法でルビ、下線

最終更新:2018年2月6日

  • 肝心なルビの置換で間違い(スペルミス)があったので、修正。
  • pandocを1.9から2.1.1にアップグレードしたら、html に変換時に-sを明示的にコマンドに入れて、スタンドアローンにしないと、htmlのヘッダーやbodyがつかなかったので、スクリプトを修正。

以下に記すものは、html経由のPDF作成です。

LaTeX(Lualatex)経由は Pandoc で markdown から 論文PDF へ変換 を参考にしてください。



Markdown記法(Pandoc拡張Markdown)では、文字へのルビや下線(アンダーライン)の表現はない。

しかし、文書作成上、欠かせない表現なので、以下の手順でMarkdownをpdfデータに変換する前提で、何とかする。

  • Markdown→(Pandoc)→html→(sedで文字列置換)→(wkhtmltopdf)→pdf

Markdown内に直接、html記法で書いてもいいのだが、とくにルビのhtml記法はめんどうくさいし、下線もu要素で書けなくもないのだが、html5ではたんに下線を引くだけにu要素を使うのは良くないっぽいので、独自記法で書いて、sedで置換という手法をとる。

フォルダ内構成

任意のフォルダ内に以下を作成。

sample.css

ruby>rt {
   font-size: 50%;
   text-align: center;
   }

.underline{text-decoration:underline;}

makepdf.sh

#!/bin/sh

#htmlに変換
pandoc $1.md -c sample.css -t html5 -s -o $1.html

#ルビ置換
sed -i -e 's/rb{/<ruby><rb>/g' $1.html
sed -i -e 's/|/<\/rb><rt>/g' $1.html
sed -i -e 's/}rb/<\/rt><\/ruby>/g' $1.html

#下線置換
sed -i -e 's/u{/<span class="underline">/g' $1.html
sed -i -e 's/}u/<\/span>/g' $1.html

#pdfに変換
wkhtmltopdf --disable-smart-shrinking --margin-top 20 --margin-left 20 --margin-right 20 $1.html `date +%Y%m%d-$1`.pdf

原稿.md

<!-- 独自記法メモ
u{下線}u
rb{漢字|かんじ}rb
-->

# 坊っちゃん

## 一

rb{親譲|おやゆずり}rbのrb{無鉄砲|むてっぽう}rbでu{小供の時から}u損ばかりしている。

シェルスクリプト実行

$ sh makepdf.sh 原稿

サンプル画像

f:id:adbird:20170209002306p:plain

日本語を含むURLを簡単にエンコードする方法

ツイッターtwicli)などで日本語を含むURLを貼り付けると、日本語部分がURLとして解釈(?)されず、正しくリンクされないので、その対処方法。

僕が使っているVivaldiブラウザの場合、

  • パネル(サイドバー)を表示して、ノートで新規メモを追加。
  • URLの横のアイコン(サイト情報)をドラッグして、さきほどの新規メモにドロップすれば、日本語を含まないURLにエンコードされる。
    • ドロップ先を任意のテキストエディタにしても同じことができる。Vivaldliブラウザではノート(メモ)が使えるのでより便利というだけ。

f:id:adbird:20170123165632p:plain

これだけなのだが、よく忘れるので、ここにメモっておく。

追記:Vivaldiブラウザに自動でURLをエンコードしてくれる機能がついたので、設定でチェックを入れればOKになった! (@shun__kawamura さんのツイート参照。)

Pandoc + LaTeX で markdownからA5・縦書き・2段組の小説本のPDFを作成

※「下準備多すぎ!普通にLaTeXだけで書きたい!」という、もっともな意見の方はこちらをどうぞw。

概要

最終更新:2018年2月20日

注意事項:Pandocのバージョンによってはうまく動作しない場合がありますので、あしからず。現在はPandoc 2.1.1 にて動作確認。

前回の投稿 Pandoc + LaTeX で markdownからB6縦書き・小説本のPDFを作成 の後に、同人小説はA5の2段組で作ることが多いと目にしたので、A5の2段組バージョン。

手順は一緒だけど、設定ファイル等をファイル名をはじめ、少しずついじっているので、B6バージョンの設定ファイルは使えない。

また、画像に関しても、B6バージョンでは横向きの画像の書き方が特殊だったが、A5の2段組は逆に縦向きの画像が書き方が特殊になっているので、これも注意。

markdown記法(markdownで表現できないところは結局、TeX記法になってしまうが)で原稿を書いて、コマンド(Windowsならファイルのドラッグ・アンド・ドロップ)で、A5・縦書・2段組の小説本やエッセイ本PDF作成ができる。

フォルダ内の構成

任意のフォルダ内が以下のような構成になるようにする。

任意のフォルダ
 ┃
 ┣ 原稿.md   (原稿ファイル)
 ┣ 001.jpg   (原稿に挿入する画像)
 ┣ 002.jpg
 ┣ 003.jpg
 ┣ Base-A5-two.tex  (LaTeXテンプレート)
 ┣ A5tate-twocolumn.sty (設定スタイルファイル)
 ┣ zrjapunct1.sty    (3点リーダーなどを正しく表示するためのスタイルファイル
 ┣ makepdfA5.sh  (Linuxのみ。スクリプトファイル)
 ┣ makepdfA5.bat (Winのみ。バッチファイル)
 ┣ nkf.exe    (Winのみ。nkfコマンドプログラム)

下準備 拡張子の表示設定

Windows(以下、Win)の人は、ファイルの拡張子が表示されるようにしておく。

ファイル名を「makepdf.bat」や「原稿.md」にしないといけないところを、気づかずに「makepdf.bat.txt」や「原稿.md.txt」になってしまって、うまく実行されなくなってしまうのを防ぐために必要。

下準備 インストール編

Pandocのインストール

Pandoc

「There is a package installer at pandoc’s download page.」のリンク先の下の方にあるインストーラーをダウンロードして、インストール。

sedのインストール(Winのみ)

Pandocで変換して生成されたTeXファイルのコードの文字列をsedを使って置換して、画像を正しい向きに調整するためなどに必要。

sed for Windows

「Download」の項目の「Complete package, except sources Setup」をクリックして、インストーラーをダウンロードして、インストール。

nkfプログラムのダウンロード(Winのみ)

Windows用のsedが、対象ファイルがutf-8のままだと動いてくれないので、文字コードを変換してsedを実行するために必要。

nkf.exe nkf32.dll Windows用

「nkfwin.zip」をダウンロードして、展開。

「vc2005\win32(98,Me,NT,2000,XP,Vista,7)Windows-31J」フォルダの中にある「nkf32.exe」という実行ファイルを取り出し、「原稿.md」などを入れるフォルダにコピーして、「nkf.exe」という名前に変更する。名前を変更するのを忘れないように!

よくPATH(パス)を通してくださいっていう情報があるけど、作業をする同じフォルダ内に入れておけばいいので、別にパスは通さなくていい。

LaTeXTeX Live)のインストール

リンク先を参照のこと。Windowsだとインストールに2時間近くかかる…。

TeX Wiki / TeX Live/Windows

TeX Wiki / Linux

下準備 設定ファイル編

設定ファイルを自分で作るのが面倒くさい人は、

A5-tate-two(20180220アップロード用).zip

を、ダウンロードして展開してください。

ただし、すべての設定ファイルが入っているわけではないので注意。
展開したフォルダ内(原稿.mdなどの入っているフォルダ内)に以下のファイルを入れること。

正体不明なzipファイルはウイルス等の危険性があって怖いという人は、以下のように一つずつファイルを作っていく。

テキストエディタ(メモ帳など)で、下記の3つの設定等ファイルを新規作成。ファイルの内容はそれぞれ後述の内容をコピペするだけ。

ただし、Winは文字コードに注意すること。

メモ帳で作成・保存(「名前を付けて保存」)するときには、バッチファイルのmakepdf.bat以外は、以下の設定にすることに注意。

  • ファイルの種類を「すべてのファイル
  • 文字コードを「UTF-8」を選ぶ(たぶん、全ファイルUTF-8で大丈夫だと思う。 makepdf.bat は、shift_jis(932) じゃないとダメでした。メモ帳で makepdf.bat を編集する場合は上記の文字コード変換はしなくていいです〔ANSIになっていればいい〕)。

もし、ファイル名に「.txt」がついたら、それを消すこと。例えば、「A5tate-twocolumn.sty.txt」となってしまったら、「A5tate-twocolumn.sty」にする。ファイル名の「.txt」を消すときに、もしかしたら警告が出るけど、気にしなくていい。

A5tate-twocolumn.sty

LaTeXのA5縦書2段組のために調整した設定スタイルファイル。

% zrjapunct1.sty 3点リーダーなどの調整
\usepackage[utf8]{inputenc}
\usepackage[T1]{fontenc}
\usepackage{otf}% <?>で自動空白挿入
\usepackage[prefercjkvar]{pxcjkcat}
\usepackage{zrjapunct1}
\cjkcategory{latn1}{noncjk}% <é>は欧文

%段と段の間隔を10mm
\setlength{\columnsep}{10mm}

% 欧文フォント
%\usepackage{newtxtext,newtxmath}
\usepackage{lmodern}

%ルビ 例 \ruby{山﨑}{やま|さき}
\usepackage{pxrubrica}

%1行目を1文字目インデント
\usepackage{indentfirst}

%一部横書きなど
\usepackage{plext}

%BMP外の文字を使う
\usepackage{otf}

%リンク
\usepackage[hidelinks]{hyperref}

% 原稿ページ設定
\paperwidth 148mm
\paperheight 210mm
\topmargin -17mm
\headheight 3mm
\headsep 5mm
\oddsidemargin -8.9mm
\evensidemargin -8.9mm
\textwidth 175mm %縦書なので、これがテキストの「高さ」
\textheight 115mm %縦書なので、これがテキストの「幅」
\footskip 9mm

\renewcommand{\baselinestretch}{1} %行間

\pagestyle{bothstyle}
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
\usepackage{bounddvi} %%トンボ付ける際に必要

%タイトルページ出力
\usepackage{titlesec}

%タイトルページの再定義
\makeatletter
\if@titlepage
  \renewcommand{\maketitle}{\begin{titlepage}%
  \let\footnotesize\small
  \let\footnoterule\relax
  \let\thanks\p@thanks
  \let\footnote\thanks
  \vbox to\textheight\bgroup\tate\hsize\textwidth
  \null\vfil
  \vskip 80\p@ %右余白
  \begin{center}%
    {\LARGE \@title}\hspace{4em}{\kanjiskip=.1zw plus.5pt minus.5pt \large \@author \par}%
  \end{center}\par
  \vfil{\centering\@thanks}\vfil\null
  \egroup
  \end{titlepage}%
  }%
\makeatother

%ヘッダー、フッター調整。文字を小さく(\footnotesize)。
\usepackage{fancyhdr}
\pagestyle{fancy}
\fancyhf{}
\fancyhead[ol]{\footnotesize\leftmark} %奇数ページ左上に「偶数ページ用の柱=章」
\fancyhead[er]{\footnotesize\rightmark} %偶数ページ右上に「奇数ページ用の柱=節」
\fancyfoot[ol]{\footnotesize\thepage} %奇数ページ右上にページ番号
\fancyfoot[er]{\footnotesize\thepage} %偶数ページに右下にページ番号
\renewcommand{\headrulewidth}{0pt} %ヘッダーの下線の太さ
\renewcommand{\footrulewidth}{0pt} %フッターの下線の太さ

%1頁目を空白ページにしない。\白紙ページにfootnombreスタイルを適用
\makeatletter
\def\cleardoublepage{\clearpage
\if@twoside
  \ifodd\c@page\else
      \hbox{}\thispagestyle{footnombre}\newpage
      \if@twocolumn\hbox{}\newpage\fi
  \fi\fi}
\makeatother

%footnombre 白紙ページ、各章の最初のページのノンブルを小さく
\makeatletter
\def\ps@footnombre{\let\@mkboth\@gobbletwo
    \let\ps@jpl@in\ps@footnombre
  \def\@evenfoot{\hfil\footnotesize\thepage}%\footnotesizeで小さく
  \def\@oddfoot{\footnotesize\thepage\hfil}%\footnotesizeで小さく
  \let\@oddhead\@empty\let\@evenhead\@empty}
\let\ps@jpl@in\ps@footnombre
\makeatother


%%以下、目次のページ設定%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

%目次ページのヘッダーを削除。
\makeatletter
\renewcommand{\tableofcontents}{%
  \if@twocolumn\@restonecoltrue\onecolumn
  \else\@restonecolfalse\fi
  \chapter*{\contentsname
    \@mkboth{}{}
    %\@mkboth{\contentsname}{\contentsname}
  }\@starttoc{toc}%
  \if@restonecol\twocolumn\fi
}
\makeatother

% hyperref.styの関係で、目次ページ番号が寝てしまうので、正しく縦向きに。 参考:http://id.fnshr.info/2017/05/20/my-latex-templates-201705/
\makeatletter
\def\contentsline#1#2#3#4{\csname l@#1\endcsname{\hyper@linkstart{link}{#4}{#2}\hyper@linkend}{\rensuji{#3}}}
\makeatother

%目次の節以下の点線を3点リーダーに。節(section)以降のページ下余白調整
\makeatletter
\def\@dottedtocline#1#2#3#4#5{%
  \vskip\toclineskip \@plus.2\p@%
  {%\leftskip #2\relax \rightskip \@tocrmarg 
  %\parfillskip -\rightskip
  \setlength{\parfillskip}{5em}%節(section)以降の下余白
    \parindent #2\relax\@afterindenttrue
   \interlinepenalty\@M
   \leavevmode
   \@lnumwidth #3\relax
   \advance\leftskip \@lnumwidth \hbox{}\hskip -\leftskip
    {#4}\nobreak
 \leaders\hbox to 0.33333zw{\hfil\raise.30zw\hbox{.}\hfil}%
     \hfill \nobreak\hbox to\@pnumwidth{%
         \hss\reset@font\rmfamily\small \normalcolor #5}\par}}
\makeatother

%目次の章(chapter)の設定
\makeatletter
\renewcommand*{\l@chapter}[2]{%
  \ifnum \c@tocdepth >\m@ne
    \addpenalty{-\@highpenalty}%
    \addvspace{1.0em \@plus\p@}%目次の行間
    \begingroup
      %\parindent\z@ \rightskip\@pnumwidth \parfillskip-\rightskip
      \setlength{\parindent}{3em}%インデント(上部余白)
      \setlength{\parfillskip}{5em}%下余白
      \leavevmode\bfseries
      \setlength\@lnumwidth{2zw}%数字と目次本文との間
      \advance\leftskip\@lnumwidth \hskip-\leftskip
      #1\nobreak\hfil\nobreak\hb@xt@\@pnumwidth{\hss#2}\par
      \penalty\@highpenalty
    \endgroup
  \fi}
\makeatother

%目次の節(section)の設定。
%\renewcommand*{\l@区分}{\@dottedtocline{レベル}{インデント量}{ラベル幅(数字+余白)}}
\makeatletter
\renewcommand*{\l@section}{\@dottedtocline{1}{4zw}{2zw}}
\makeatother

%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%



%脚注のインデント調整
\renewcommand\thefootnote{\rensuji{\arabic{footnote}}}

\makeatletter
\long\def\@makefntext#1{\parindent 1em\noindent 
\@hangfrom{\hbox to 1.8em{\hss{\@makefnmark}}}#1}
\makeatother

%見出しの数字を変更
\renewcommand{\thechapter}{\rensuji{\arabic{chapter}}}  %%章レベルをアラビア数字に
%\renewcommand{\thechapter}{第\rensuji{\arabic{chapter}}章}  %% 第1章
%\renewcommand{\thechapter}{\Kanji{chapter}}  %% 章レベルを漢数字に
%\renewcommand{\thechapter}{第\Kanji{chapter}章}  %% 第一章
%\renewcommand{\thesection}{\rensuji{\arabic{section}}}  %% 節レベルをアラビア数字に
\renewcommand{\thesection}{\Kanji{section}}  %% 節レベルを漢数字に

% 見出しの調整 \vspace{見出しの前の余白}、\fontsize{フォントサイズ}{2行以上になったときの行間}
\titleformat{\chapter}
  {\vspace{-7.2mm}\normalfont\fontsize{12}{16}\bfseries}{\thechapter}{1em}{}
\titleformat{\section}
  {\vspace{-3mm}\normalfont\fontsize{10}{15}\bfseries}{\thesection}{1em}{}

%目次に「第」や「章」をつけない
\renewcommand{\prepartname}{}
\renewcommand{\postpartname}{}
\renewcommand{\prechaptername}{}%章レベルの前
\renewcommand{\postchaptername}{}%章レベルの後

%写真のキャプションに「図」を入れない
\renewcommand{\figurename}{}

%画像まわり再定義
\makeatletter
\renewcommand{\thefigure}{%
 %\ifnum\c@chapter>\z@\thechapter{}・\fi\rensuji{\@arabic\c@figure} %%画像のキャプションに余計な文字や数字を入れない
 }
\def\fps@figure{tbp}
\def\ftype@figure{1}
\def\ext@figure{lof}
\def\fnum@figure{\figurename\thefigure}
\makeatother

%キャプションまわりの余白を再定義
% [Tex tips](http://osksn2.hep.sci.osaka-u.ac.jp/~naga/miscellaneous/tex/tex-tips2.html)を参照のこと
\abovecaptionskip=-8pt

\makeatletter
\setlength\belowcaptionskip{0\p@}
\long\def\@makecaption#1#2{%
  \vskip\abovecaptionskip
  \iftdir\sbox\@tempboxa{#1\hskip1zw#2}%
    \else\sbox\@tempboxa{#1 #2}%
  \fi
  \ifdim \wd\@tempboxa >\hsize
    \iftdir #1\hskip1zw#2\relax\par
      \else #1 #2\relax\par\fi
  \else
    \global \@minipagefalse
    \hb@xt@\hsize{\hfil\box\@tempboxa\hfil}%
  \fi
  \vskip\belowcaptionskip
  }
\makeatother

Base-A5-two.tex

Pandocが下記テンプレートファイルの $body$ に、原稿.mdを放り込んで変換してくれる、そのためのテンプレートファイル。

トンボをつけたり、本文のフォントサイズを変えたり、印刷所名を変えたりときに少しいじる程度。トンボを付けたPDFを出力したいときは1行目の先頭に「%」をつけてコメントアウトして、2行目の先頭の「%」をはずす。

% upLaTeX文書; 文字コードはUTF-8
\documentclass[uplatex,twocolumn,dvipdfmx]{utbook}  %トンボなし。
%\documentclass[uplatex,tombow,twocolumn,dvipdfmx]{utbook}  %トンボあり。

\usepackage{A5tate-twocolumn}

\title{$title$} 
\author{$author$} 
\date{$date$} 
\begin{document}
    \maketitle
    \tableofcontents

$body$

%奥付け
\clearpage
\thispagestyle{empty}
\begin{minipage}<y>[htpb]{11.5cm}
\begin{center}
    \vspace{115mm} %奥付のページ上部からの位置

\begin{tabular}{l}
\multicolumn{1}{c}{\Large{$title$}}\\[3mm] %%タイトル
\hline
%% row 1
\\[-3mm]
\hspace{2mm}\large{著者}\hspace{6mm}$author$\\[0mm] 
\hspace{2mm}\small{発行日\hspace{5mm}$date$    }\\[0mm]
\hspace{2mm}\scriptsize{印刷・製本}\hspace{2mm}{\scriptsize 桜島出版}\\[-3mm]
\\\hline
\end{tabular}
\end{center}
\end{minipage}

\end{document}

makepdfA5.bat (Winのみ)

バッチファイル。文字コードshift_jis(932)=ANSIで保存。

pandoc %~n1.md --template Base-A5-two.tex --top-level-division=chapter -o %~n1.tex

nkf -s --overwrite %~n1.tex
sed -e "s/begin{figure}/begin{figure}\n\\begin{center}\n\\begin{minipage}<y>\[htbp\]{11.5cm}/g" -e "s/end{figure}/end{minipage}\n\\end{center}\n\\end{figure}/g" -e "s/!縦/\\onecolumn\\begin{figure}\\begin{center}\\begin{minipage}<y>\[htbp\]{11.5cm}\\centering/g" -e "s/縦!/\\end{minipage}\\end{center}\\end{figure}\\twocolumn/g" -e "s/\\ldots{}/…/g" -e "s/\\ldots/…/g" -e "s/,height=\\textheight//g" %~n1.tex > %date:~0,4%%date:~5,2%%date:~8,2%-%~n1.tex
nkf -w --overwrite %date:~0,4%%date:~5,2%%date:~8,2%-%~n1.tex

uplatex %date:~0,4%%date:~5,2%%date:~8,2%-%~n1
dvipdfmx %date:~0,4%%date:~5,2%%date:~8,2%-%~n1

del %~n1.tex

内容としては、

  • 対象markdownファイルをpandocで変換
  • nkfShift_JISコードに変換(そうしないとWin用sedが動いてくれない)
  • sedで置換(-iオプションを使うと一時ファイルが増えていくので使わなかった)。主に画像まわりの調整。
  • nkfUTF-8に戻す
  • uplatex 実行
  • dvipdfmx 実行
  • 置換前のtexファイルを削除

というコマンドを並べているだけ。

Pandocの変換方法が変わって、sedによる置換がうまくいかなくなるかもしれないので、あしからず…。

makepdfA5.sh (Linuxのみ)

シェルスクリプトファイル。基本、上と同じことをやっている。まぁ、こっちが先にできたんだけど…。

上記と一緒で、Pandocの変換方法が変わって、sedによる置換がうまくいかなくなるかもしれないので、あしからず…。

#!/bin/sh

pandoc $1.md --template Base-A5-two.tex --top-level-division=chapter -o $1.tex
#写真の調整
sed -e 's/begin{figure}/begin{figure}\n\\begin{center}\n\\begin{minipage}<y>\[htbp\]{11.5cm}/g' -e 's/end{figure}/end{minipage}\n\\end{center}\n\\end{figure}/g' $1.tex > `date +%Y%m%d-$1`.tex

sed -i -e 's/,height=\\textheight//g' `date +%Y%m%d-$1`.tex

#横サイズ写真2枚を1ページに収める調整
sed -i -e 's/!縦/\\onecolumn\\begin{figure}\\begin{center}\\begin{minipage}<y>\[htbp\]{11.5cm}\\centering/g' -e 's/縦!/\\end{minipage}\\end{center}\\end{figure}\\twocolumn/g' `date +%Y%m%d-$1`.tex

#3点リーダー(…)をpandocが\ldots変換したのを、もう一度…に戻す
sed -i -e 's/\\ldots{}/…/g' `date +%Y%m%d-$1`.tex
sed -i -e 's/\\ldots/…/g' `date +%Y%m%d-$1`.tex

uplatex `date +%Y%m%d-$1`
dvipdfmx `date +%Y%m%d-$1`
rm -f $1.tex

zrjapunct1.sty

前述したように、以下をダウンロードして、フォルダ内に入れる。

原稿を書く(原稿.mdの作成)

原則、markdownpandoc拡張のmarkdown)記法で書くが、markdownにないものは、TeX記法で書く。

文字コードUTF-8で。

以下、簡単なテンプレート。ガシガシ書いていく。

%タイトル
%著者
%2017年1月1日

<!-- 書き方メモ
- 強調  *強調したい文字*
- ルビ  \ruby{山﨑}{やま|さき}
ルビの書き方は、オプションをつけたりしないと上手くいかないこともあるので、注意。詳しくは pxrubrica パッケージ(pxrubrica.sty)について調べること。
- 傍点  \bou{傍点をつけたい語句}
- 縦中横の数字  \rensuji{10} 
- 横向きの画像
![キャプション](001.jpg){width=11cm}
- 縦向きの画像
!縦![](002.jpg){width=11cm}\caption{キャプション}縦!
-->

# 章レベルの見出し

あとは本文をガシガシ書いていく。
横向きの画像は、markdown(Pandoc拡張markdown)記法で以下のように書く。{width=11cm}というのはPandocの拡張。

![キャプション](001.jpg){width=11cm}

# 章レベルの見出し

## 節レベルの見出し

本文をガシガシ書いていく。

1ページに横向きの写真を上下に2枚入れるときは、1行空けて書く。ただし、前後の文章の関係で、必ずしも1ページに収まるとは限らない…。そのときは画像を入れる場所を試行錯誤してみてください。

![キャプション](001.jpg){width=11cm}

![キャプション](002.jpg){width=11cm}


縦向きの画像は下記のように書く。sedで置換するために、かなり特殊な書き方になっている。上記の書き方メモからコピペしてきて。

!縦![](002.jpg){width=11cm}\caption{キャプション}縦!


# あとがき{-}

あとがきを書いていく。見出しに章番号をつけたくない場合は、見出しの後ろに{-}をつける。

原稿作成時のポイント

  • 数字、アルファベットは基本、全角や漢数字で。
  • 強調(ゴシックになる程度) *強調したい文字*
  • ルビ \ruby{山﨑}{やま|さき}
  • 傍点 \bou{傍点をつけたい語句}
  • 縦中横の数字 \rensuji{10}

  • ※ 画像について

    • 横向きの画像の場合は、普通のmarkdown(Pandoc拡張markdown)記法で下記のように。横幅はご自由に調節を。11cmぐらいが左右のバランスが取れる最大の幅かな…。

      ![キャプション](001.jpg) {width=11cm}
      
    • 横向き写真を1ページに上下2枚並べるときは、単純に1行空けて書く。ただし、前後の文章の関係で、必ずしも1ページに収まるとは限らない…。そのときは画像を入れる場所を試行錯誤してみてください。

      ![キャプション](001.jpg) {width=11cm}
      
      ![キャプション](002.jpg) {width=11cm}
      
    • 縦向きの画像は、下記のように書き方がかなり特殊になる。これはsedで置換して調整するため。前後に「!縦」と「縦!」で挟んで、キャプションの付け方にも注意。「書き方メモ」からコピペして使ってください。

      !縦![](002.jpg){width=11cm}\caption{キャプション}縦!
      

実行(PDF生成)

Windows

原稿.md をバッチファイルの makepdfA5.bat の上に2回重ねる(ドラッグ&ドロップ)。2回繰り返すのは目次生成のため。

または、

原稿.mdなどの入っているフォルダのアドレス欄のところに cmd と入力して、コマンドプロンプトを起動、

makepdfA5 原稿

と入力して、実行。この場合も、目次生成のために2回実行する。

B6バージョンとはコマンドが違うので注意。

そうすると、<日付>-原稿.pdf などが生成される(他にもいくつかファイルが作られるが気にしなくていい)。

環境にもよるだろうが、完成したpdfファイルを開いたまま、もう一度、上記作業を実行するとpdf生成に失敗することがあるので、一度pdfビューア(Adobe readerなど)を閉じてから実行すること。

Linux

Ubuntuであれば、原稿.mdの入っているフォルダで 右クリック > 端末の中に開く で端末を起動させて、

$ sh makepdfA5.sh 原稿

を、やはり目次生成のために、2回実行。

B6バージョンとはコマンドが違うので注意。

おわりに

上の段と下の段の文字列がずれないようにする微調整が必要だった。

それでも、節(\section)が入るページはどうしても上下の文章の列がズレてしまう…。

追加・修正

  • 2017年1月16日 A5tate-twocolumn.sty ヘッダーの設定を修正。目次ページのヘッダー削除を追加。
  • 2017年1月18日 A5tate-twocolumn.sty タイトル位置の調整、ヘッダー、フッターの調整等。
  • 2017年1月20日 A5tate-twocolumn.sty ページ設定の変更。
  • 2017年1月24日 makepdfA5.sh をよりシンプルに修正。
  • 2017年1月25日 A5tate-twocolum.sty を A5tate-twocolumn.sty に名前を変更(最後の n が抜けてた…。恥ずかしい…w。)A5tate-twocolumn.sty ページ設定(ページ上部マージン、フッター位置)調整、写真のキャプション位置調整。
  • 2017年1月25日 設定ファイルをzipファイルにしてダウンロードできるようにした。
  • 2018年2月1日 zrjapunct1.sty を導入したため、各種ファイルに大幅な変更を加えた。
  • 2018年2月3日 原稿.mdの「あとがき」(章番号をつけない見出し)の書き方を修正。ルビの書き方の注意事項を追加。
  • 2018年2月8日 Pandoc 2.1.1 に合わせて各種ファイルを修正。
  • 2018年2月12日 目次の点線を3点リーダーになるように、A5tate-twocolumn.styを修正。
  • 2018年2月19日 目次のページの調整で、A5tate-twocolumn.styを修正。
  • 2018年2月20日 欧文フォントの調整で、A5tate-twocolumn.styを修正。

サンプル画像

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Pandoc + LaTeX で markdownからB6縦書き・小説本のPDFを作成

※「下準備が多すぎる! LaTeXだけでやりたい!」というまっとうなご意見 (^_^;) の方はこちらへどうぞ。

概要

最終更新:2018年2月20日 

注意事項:Pandocのバージョンによってはうまく動作しない場合がありますので、あしからず。現在はPandoc 2.1.1 にて動作確認。

markdown記法(markdownで表現できないところは結局、TeX記法になってしまうが)で原稿を書いて、コマンド(Windowsならファイルのドラッグ・アンド・ドロップ)で、B6縦書の小説本やエッセイ本PDF作成ができる。

フォルダ内の構成

任意のフォルダ内が以下のような構成になるように準備していく。

任意のフォルダ
 ┃
 ┣ 原稿.md   (原稿ファイル)
 ┣ 001.jpg   (原稿に挿入する画像)
 ┣ 002.jpg
 ┣ 003.jpg
 ┣ Base-B6tate.tex  (LaTeXテンプレート)
 ┣ B6tate.sty     (設定スタイルファイル)
 ┣ zrjapunct1.sty    (3点リーダーなどを正しく表示するためのスタイルファイル
 ┣ makepdfB6.sh  (Linuxのみ。スクリプトファイル)
 ┣ makepdfB6.bat  (Winのみ。バッチファイル)
 ┣ nkf.exe      (Winのみ。nkfコマンドプログラム)

下準備 拡張子の表示設定

Windows(以下、Win)の人は、ファイルの拡張子が表示されるようにしておく。

ファイル名を「makepdfB6.bat」や「原稿.md」にしないといけないところを、気づかずに「makepdfB6.bat.txt」や「原稿.md.txt」になってしまって、うまく実行されなくなってしまうのを防ぐために必要。

下準備 インストール編

Pandocのインストール

Pandoc

「There is a package installer at pandoc’s download page.」のリンク先の下の方にあるインストーラーをダウンロードして、インストール。

sedのインストール(Winのみ)

Pandocで変換して生成されたTeXファイルのコードの文字列をsedを使って置換して、画像を正しい向きに調整するためなどに必要。

sed for Windows

「Download」の項目の「Complete package, except sources Setup」をクリックして、インストーラーをダウンロードして、インストール。

nkfプログラムのダウンロード(Winのみ)

Windows用のsedが、対象ファイルがutf-8のままだと動いてくれないので、文字コードを変換してsedを実行するために必要。

nkf.exe nkf32.dll Windows用

「nkfwin.zip」をダウンロードして、展開。

「vc2005\win32(98,Me,NT,2000,XP,Vista,7)Windows-31J」フォルダの中にある「nkf32.exe」という実行ファイルを取り出し、「原稿.md」などを入れるフォルダにコピーして、「nkf.exe」という名前に変更する。名前を変更するのを忘れないように!

よくPATH(パス)を通してくださいっていう情報があるけど、作業をする同じフォルダ内に入れておけばいいので、別にパスは通さなくていい。

LaTeXTeX Live)のインストール

リンク先を参照のこと。Windowsだとインストールに2時間近くかかる…。

TeX Wiki / TeX Live/Windows

TeX Wiki / Linux

下準備 設定ファイル編

設定ファイルを自分で作るのが面倒くさい人は、

B6-tate(20180220アップロード用).zip

を、ダウンロードして展開してください。

ただし、すべての設定ファイルが入っているわけではないので注意。
展開したフォルダ内(原稿.mdなどの入っているフォルダ内)に以下のファイルを入れること。

正体不明なzipファイルはウイルス等の危険性があって怖いという人は、以下のように一つずつファイルを作っていく。

テキストエディタ(メモ帳など)で、下記の3つの設定等ファイルを新規作成。ファイルの内容はそれぞれ後述の内容をコピペするだけ。

ただし、Winは文字コードに注意すること。

メモ帳で作成・保存(「名前を付けて保存」)するときには、バッチファイルのmakepdfB6.bat以外は、以下の設定にすることに注意。

  • ファイルの種類を「すべてのファイル
  • 文字コードを「UTF-8」を選ぶ(たぶん、全ファイルUTF-8で大丈夫だと思う。 makepdfB6.bat は、shift_jis(932) じゃないとダメでした。メモ帳で makepdfB6.bat を編集する場合は上記の文字コード変換はしなくていいです〔ANSIになっていればいい〕)。

もし、ファイル名に「.txt」がついたら、それを消すこと。例えば、「B6tate.sty.txt」となってしまったら、「B6tate.sty」にする。ファイル名の「.txt」を消すときに、もしかしたら警告が出るけど、気にしなくていい。

B6tate.sty

LaTeXのB6縦書のために調整した設定スタイルファイル。

% zrjapunct1.sty 3点リーダーなどの調整
\usepackage[utf8]{inputenc}
\usepackage[T1]{fontenc}
\usepackage{otf}% <?>で自動空白挿入
\usepackage[prefercjkvar]{pxcjkcat}
\usepackage{zrjapunct1}
\cjkcategory{latn1}{noncjk}% <é>は欧文

% 欧文フォント
%\usepackage{newtxtext,newtxmath}
\usepackage{lmodern}

%ルビ 例 \ruby{山﨑}{やま|さき}
\usepackage{pxrubrica}

%1行目を1文字目インデント
\usepackage{indentfirst}

%一部横書きなど
\usepackage{plext}

%BMP外の文字を使う
\usepackage{otf}

%リンク
\usepackage[hidelinks]{hyperref}

% 原稿ページ設定(B6[JIS規格])
\paperwidth 128mm
\paperheight 182mm
\topmargin -15mm
\headheight 3mm
\headsep 7mm
\oddsidemargin -8.9mm
\evensidemargin -8.9mm
\textwidth 137mm
\textheight 95mm
\footskip 15mm

\renewcommand{\baselinestretch}{1.15}

\pagestyle{bothstyle}
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
\usepackage{bounddvi} %%トンボ付ける際に必要

% 印刷用紙サイズ
%\special{papersize=182mm,257mm} %%B5に面付け
%\special{papersize=210mm,297mm} %%A4に面付け
%\special{papersize=\the\paperwidth,\the\paperheight} %%上記原稿サイズ(B6[JIS規格])

%タイトルページ出力
\usepackage{titlesec}

%タイトルページの再定義
\makeatletter
\if@titlepage
  \renewcommand{\maketitle}{\begin{titlepage}%
  \let\footnotesize\small
  \let\footnoterule\relax
  \let\thanks\p@thanks
  \let\footnote\thanks
  \vbox to\textheight\bgroup\tate\hsize\textwidth
  \null\vfil
  \vskip 63\p@
  \begin{center}%
    {\LARGE \@title}\hspace{4em}{\kanjiskip=.1zw plus.5pt minus.5pt \large \@author \par}%
  \end{center}\par
  \vfil{\centering\@thanks}\vfil\null
  \egroup
  \end{titlepage}%
  }%
\makeatother

%ヘッダー、フッター調整。文字を小さく(\footnotesize)。
\usepackage{fancyhdr}
\pagestyle{fancy}
\fancyhf{}
\fancyhead[ol]{\footnotesize\leftmark} %奇数ページ左上に「偶数ページ用の柱=章」
\fancyhead[er]{\footnotesize\rightmark} %偶数ページ右上に「奇数ページ用の柱=節」
\fancyfoot[ol]{\footnotesize\thepage} %奇数ページ右上にページ番号
\fancyfoot[er]{\footnotesize\thepage} %偶数ページに右下にページ番号
\renewcommand{\headrulewidth}{0pt} %ヘッダーの下線の太さ
\renewcommand{\footrulewidth}{0pt} %フッターの下線の太さ

%1頁目を空白ページにしない。\白紙ページにfootnombreスタイルを適用
\makeatletter
\def\cleardoublepage{\clearpage
\if@twoside
  \ifodd\c@page\else
      \hbox{}\thispagestyle{footnombre}\newpage
      \if@twocolumn\hbox{}\newpage\fi
  \fi\fi}
\makeatother

%footnombre 白紙ページ、各章の最初のページのノンブルを小さく
\makeatletter
\def\ps@footnombre{\let\@mkboth\@gobbletwo
    \let\ps@jpl@in\ps@footnombre
  \def\@evenfoot{\hfil\footnotesize\thepage}%\footnotesizeで小さく
  \def\@oddfoot{\footnotesize\thepage\hfil}%\footnotesizeで小さく
  \let\@oddhead\@empty\let\@evenhead\@empty}
\let\ps@jpl@in\ps@footnombre
\makeatother


%%以下、目次のページ設定%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

%目次ページのヘッダーを削除。
\makeatletter
\renewcommand{\tableofcontents}{%
  \if@twocolumn\@restonecoltrue\onecolumn
  \else\@restonecolfalse\fi
  \chapter*{\contentsname
    \@mkboth{}{}
    %\@mkboth{\contentsname}{\contentsname}
  }\@starttoc{toc}%
  \if@restonecol\twocolumn\fi
}
\makeatother

% hyperref.styの関係で、目次ページ番号が寝てしまうので、正しく縦向きに。 参考:http://id.fnshr.info/2017/05/20/my-latex-templates-201705/
\makeatletter
\def\contentsline#1#2#3#4{\csname l@#1\endcsname{\hyper@linkstart{link}{#4}{#2}\hyper@linkend}{\rensuji{#3}}}
\makeatother

%目次の節以下の点線を3点リーダーに。節(section)以降のページ下余白調整
\makeatletter
\def\@dottedtocline#1#2#3#4#5{%
  \vskip\toclineskip \@plus.2\p@%
  {\leftskip #2\relax \rightskip \@tocrmarg 
  \parfillskip -\rightskip
  %\setlength{\parfillskip}{5em}%節(section)以降の下余白
    \parindent #2\relax\@afterindenttrue
   \interlinepenalty\@M
   \leavevmode
   \@lnumwidth #3\relax
   \advance\leftskip \@lnumwidth \hbox{}\hskip -\leftskip
    {#4}\nobreak
 \leaders\hbox to 0.33333zw{\hfil\raise.30zw\hbox{.}\hfil}%
     \hfill \nobreak\hbox to\@pnumwidth{%
         \hss\reset@font\rmfamily\small \normalcolor #5}\par}}
\makeatother

%目次の章(chapter)の設定
\makeatletter
\renewcommand*{\l@chapter}[2]{%
  \ifnum \c@tocdepth >\m@ne
    \addpenalty{-\@highpenalty}%
    \addvspace{1.0em \@plus\p@}%目次の行間
    \begingroup
      \parindent\z@ \rightskip\@pnumwidth \parfillskip-\rightskip
      %\setlength{\parindent}{3em}%インデント(上部余白)
      %\setlength{\parfillskip}{5em}%下余白
      \leavevmode\bfseries
      \setlength\@lnumwidth{2zw}%数字と目次本文との間
      \advance\leftskip\@lnumwidth \hskip-\leftskip
      #1\nobreak\hfil\nobreak\hb@xt@\@pnumwidth{\hss#2}\par
      \penalty\@highpenalty
    \endgroup
  \fi}
\makeatother

%目次の節(section)の設定。
%\renewcommand*{\l@区分}{\@dottedtocline{レベル}{インデント量}{ラベル幅(数字+余白)}}
\makeatletter
\renewcommand*{\l@section}{\@dottedtocline{1}{3zw}{2zw}}
\makeatother

%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%


%脚注のインデント調整
\renewcommand\thefootnote{\rensuji{\arabic{footnote}}}

\makeatletter
\long\def\@makefntext#1{\parindent 1em\noindent 
\@hangfrom{\hbox to 1.8em{\hss{\@makefnmark}}}#1}
\makeatother

%見出しの数字を変更
\renewcommand{\thechapter}{\rensuji{\arabic{chapter}}}  %%章レベルをアラビア数字に
%\renewcommand{\thechapter}{第\rensuji{\arabic{chapter}}章}  %% 第1章
%\renewcommand{\thechapter}{\Kanji{chapter}}  %% 章レベルを漢数字に
%\renewcommand{\thechapter}{第\Kanji{chapter}章}  %% 第一章
%\renewcommand{\thesection}{\rensuji{\arabic{section}}}  %% 節レベルをアラビア数字に
\renewcommand{\thesection}{\Kanji{section}}  %% 節レベルを漢数字に

%見出しの調整 \vspace{見出しの前の余白}、\fontsize{フォントサイズ}{2行以上になったときの行間}
\titleformat{\chapter}
  {\vspace{-15mm}\normalfont\fontsize{12}{15}\bfseries}{\thechapter}{1em}{}
\titleformat{\section}
  {\normalfont\fontsize{10}{15}\bfseries}{\thesection}{1em}{}

%目次に「第」や「章」をつけない
\renewcommand{\prepartname}{}
\renewcommand{\postpartname}{}
\renewcommand{\prechaptername}{}%章レベルの前
\renewcommand{\postchaptername}{}%章レベルの後

%写真のキャプションに「図」を入れない
\renewcommand{\figurename}{}

%画像まわり再定義
\makeatletter
\renewcommand{\thefigure}{%
 %\ifnum\c@chapter>\z@\thechapter{}・\fi\rensuji{\@arabic\c@figure} %%画像のキャプションに余計な文字や数字を入れない
 }
\def\fps@figure{tbp}
\def\ftype@figure{1}
\def\ext@figure{lof}
\def\fnum@figure{\figurename\thefigure}
\makeatother

%キャプションまわりの余白を再定義
% [Tex tips](http://osksn2.hep.sci.osaka-u.ac.jp/~naga/miscellaneous/tex/tex-tips2.html)を参照のこと
\abovecaptionskip=-10pt

\makeatletter
\setlength\belowcaptionskip{0\p@}
\long\def\@makecaption#1#2{%
  \vskip\abovecaptionskip
  \iftdir\sbox\@tempboxa{#1\hskip1zw#2}%
    \else\sbox\@tempboxa{#1 #2}%
  \fi
  \ifdim \wd\@tempboxa >\hsize
    \iftdir #1\hskip1zw#2\relax\par
      \else #1 #2\relax\par\fi
  \else
    \global \@minipagefalse
    \hb@xt@\hsize{\hfil\box\@tempboxa\hfil}%
  \fi
  \vskip\belowcaptionskip
  }
\makeatother

Base-B6tate.tex

Pandocが下記テンプレートファイルの $body$ に、原稿.mdを放り込んで変換してくれる、そのためのテンプレートファイル。

トンボをつけたり、本文のフォントサイズを変えたり、印刷所名を変えたりときに少しいじる程度。トンボを付けたPDFを出力したいときは1行目の先頭に「%」をつけてコメントアウトして、2行目の先頭の「%」をはずす。

\documentclass[uplatex,dvipdfmx]{utbook}  %トンボなし。
%\documentclass[uplatex,tombow,dvipdfmx]{utbook}  %トンボあり。
\usepackage{B6tate}
\title{$title$} 
\author{$author$} 
\date{$date$} 
\begin{document}
    \maketitle{}
    \tableofcontents

$body$

%奥付け
\clearpage
\thispagestyle{empty}
\begin{minipage}<y>[htpb]{9cm}
\begin{center}
    \vspace{90mm}

\begin{tabular}{l}
\multicolumn{1}{c}{\Large{$title$}}\\[3mm] %%タイトル
\hline
%% row 1
\\[-3mm]
\hspace{2mm}\large{著者}\hspace{6mm}$author$\\[0mm] 
\hspace{2mm}\small{発行日\hspace{5mm}$date$    }\\[0mm]
\hspace{2mm}\scriptsize{印刷・製本}\hspace{2mm}{\scriptsize 桜島出版}\\[-3mm]
\\\hline
\end{tabular}
\end{center}
\end{minipage}

\end{document}

makepdfB6.bat (Winのみ)

バッチファイル。文字コードshift_jis(932)=ANSIで保存。

pandoc %~n1.md --template Base-B6tate.tex --top-level-division=chapter -o %~n1.tex

nkf -s --overwrite %~n1.tex
sed -e "s/begin{figure}/begin{figure}\n\\begin{center}\n\\begin{minipage}<y>\[htbp\]{9.7cm}/g" -e "s/end{figure}/end{minipage}\n\\end{center}\n\\end{figure}/g" -e "s/caption\\{/\\caption{/g" -e "s/上\\includegraphics/\\begin{figure}\[htbp\]\n\\begin{center}\n\\begin{minipage}<y>\[htbp\]{9.7cm}\n\\centering\n\\includegraphics/g" -e "s/_下}/}\n\\end{minipage}\n\\end{center}\n\\end{figure}/g" -e "s/\\ldots{}/…/g" -e "s/\\ldots/…/g" -e "s/,height=\\textheight//g" %~n1.tex > %date:~0,4%%date:~5,2%%date:~8,2%-%~n1.tex
nkf -w --overwrite %date:~0,4%%date:~5,2%%date:~8,2%-%~n1.tex

uplatex %date:~0,4%%date:~5,2%%date:~8,2%-%~n1
dvipdfmx %date:~0,4%%date:~5,2%%date:~8,2%-%~n1

del %~n1.tex

内容としては、

  • 対象markdownファイルをpandocで変換
  • nkfShift_JISコードに変換(そうしないとWin用sedが動いてくれない)
  • sedで置換(-iオプションを使うと一時ファイルが増えていくので使わなかった)。主に画像まわりの調整。
  • nkfUTF-8に戻す
  • uplatex 実行
  • dvipdfmx 実行
  • 置換前のtexファイルを削除

というコマンドを並べているだけ。

Pandocの変換方法が変わって、sedによる置換がうまくいかなくなるかもしれないので、あしからず…。

makepdfB6.sh (Linuxのみ)

シェルスクリプトファイル。基本、上と同じことをやっている。まぁ、こっちが先にできたんだけど…。

#!/bin/sh

pandoc $1.md --template Base-B6tate.tex --top-level-division=chapter -o $1.tex
#写真の調整
sed -e 's/begin{figure}/begin{figure}\n\\begin{center}\n\\begin{minipage}<y>\[htbp\]{9.7cm}/g' -e 's/end{figure}/end{minipage}\n\\end{center}\n\\end{figure}/g' $1.tex > `date +%Y%m%d-$1`.tex

sed -i -e 's/,height=\\textheight//g' `date +%Y%m%d-$1`.tex

#横サイズ写真2枚を1ページに収める調整
sed -i -e 's/caption\\{/\\caption{/g' -e 's/上\\includegraphics/\\begin{figure}\[htbp\]\n\\begin{center}\n\\begin{minipage}<y>\[htbp\]{9.7cm}\n\\centering\n\\includegraphics/g' -e 's/_下}/}\n\\end{minipage}\n\\end{center}\n\\end{figure}/g' `date +%Y%m%d-$1`.tex

#3点リーダー(…)をpandocが\ldots変換したのを、もう一度…に戻す
sed -i -e 's/\\ldots{}/…/g' `date +%Y%m%d-$1`.tex
sed -i -e 's/\\ldots/…/g' `date +%Y%m%d-$1`.tex

uplatex `date +%Y%m%d-$1`
dvipdfmx `date +%Y%m%d-$1`
rm -f $1.tex

上記と一緒で、Pandocの変換方法が変わって、sedによる置換がうまくいかなくなるかもしれないので、あしからず…。

zrjapunct1.sty

前述したように、以下をダウンロードして、フォルダ内に入れる。

原稿を書く(原稿.mdの作成)

原則、markdownpandoc拡張のmarkdown)記法で書くが、markdownにないものは、TeX記法で書く。

文字コードUTF-8で。

以下、簡単なテンプレート。ガシガシ書いていく。

%タイトル
%著者
%2017年1月1日

<!-- 書き方メモ
- 強調  *強調したい文字*
- ルビ  \ruby{山﨑}{やま|さき}
ルビの書き方は、オプションをつけたりしないと上手くいかないこともあるので、注意。詳しくは pxrubrica パッケージ(pxrubrica.sty)について調べること。
- 傍点  \bou{傍点をつけたい語句}
- 縦中横の数字  \rensuji{10}
- 1ページに1枚の画像。  
![キャプション](001.jpg){width=9.2cm}
- 横向き写真を、1ページに上下2枚並べる。
- 横向き写真を、1ページに上下2枚並べる。
上![](002.jpg){width=9.2cm}\caption{キャプション} ※前に「上」
![](003.jpg){width=9.2cm}\caption{キャプション_下} ※キャプションの最後に「_下」
-->

# 章レベルの見出し

あとは本文をガシガシ書いていく。画像は以下のように書く。{width=9.2cm}というのはPandocの拡張だが、一般的な書き方に沿っている。

![キャプション](001.jpg) {width=9.2cm}

# 章レベルの見出し

## 節レベルの見出し

本文をガシガシ書いていく。

1ページに横向きの写真を上下に2枚入れるときは、下記のように書く。sedで置換するために、かなり特殊な書き方になっている。上記の書き方メモからコピペしてきて。

上![](002.jpg){width=9.2cm}\caption{キャプション}
![](003.jpg){width=9.2cm}\caption{キャプション_下}


# あとがき{-}

あとがきを書いていく。見出しに章番号をつけたくない場合は、見出しの後ろに{-}をつける。

原稿作成時のポイント

  • 数字、アルファベットは基本、全角や漢数字で。
  • 強調(ゴシックになる程度) *強調したい文字*
  • ルビ \ruby{山﨑}{やま|さき}
  • 傍点 \bou{傍点をつけたい語句}
  • 縦中横の数字 \rensuji{10}

  • ※ 画像について

    • 1ページに1枚の画像の場合は下記のように。横幅はご自由に調節を。9.2cmぐらいが左右のバランスが取れる最大の幅かな…。

      ![キャプション](001.jpg) {width=9.2cm}
      
    • 横向き写真を1ページに上下2枚並べるときは、下記のように書き方がかなり特殊になる。これはsedで置換して調整するため。1枚目の前に「上」、2枚目の後ろに「下」を置き、キャプションの付け方にも注意。

      上![](002.jpg){width=9.2cm}\caption{キャプションはここに書く}
      ![](002.jpg){width=9.2cm}\caption{キャプションはここに書く_下}
      

実行(PDF生成)

Windows

原稿.md をバッチファイルの makepdfB6.bat の上に2回重ねる(ドラッグ&ドロップ)。2回繰り返すのは目次生成のため。

または、

原稿.mdなどの入っているフォルダのアドレス欄のところに cmd と入力して、コマンドプロンプトを起動、

makepdfB6 原稿

と入力して、実行。この場合も、目次生成のために2回実行する。

そうすると、<日付>-原稿.pdf などが生成される(他にもいくつかファイルが作られるが気にしなくていい)。

環境にもよるだろうが、完成したpdfファイルを開いたまま、もう一度、上記作業を実行するとpdf生成に失敗することがあるので、一度pdfビューア(Adobe readerなど)を閉じてから実行すること。

Linux

Ubuntuであれば、原稿.mdの入っているフォルダで 右クリック > 端末の中に開く で端末を起動させて、

sh makepdfB6.sh 原稿

を、やはり目次生成のために、2回実行。

おわりに

TeX使いの人からすれば、最初からTeXで書けばいいじゃん…となるのだろうが、普段からmarkdownで書いていて、内容ファイルはできるだけシンプルに!装飾はcssで!(md→pandoc→html/css)というのに慣れている身としては、原稿ファイルに画像挿入などのTeXコード(しかも今回は画像を回転させるためにさらに複雑になる)があるのを見るだけで、ウンザリしてしまうし、かつ、Pandocによるmarkdown変換の方に慣れているので、これでいいのだ…w。

修正・追加

  • 2017年1月16日 B6tate.sty ヘッダーの設定を修正。目次ページのヘッダー削除を追加。
  • 2017年1月18日 A5・2段組のバージョンと混乱しないように、いくつかのファイル名に「B6」「B6tate」を追加。
  • 2017年1月18日 B6tate.sty タイトル位置、ヘッダー・フッターの調節等。
  • 2017年1月24日 makepdfB6.sh をよりシンプルに修正。
  • 2017年1月25日 設定ファイルをB6-tate(20170125).zipにして、ダウンロードできるようにした。
  • 2017年1月26日 makepdfB6.bat、makepdfB6.shの修正。B6-tate(20170126).zipのアップ。
  • 2018年2月1日 zrjapunct1.sty を導入したため、各種ファイルに大幅な変更を加えた。
  • 2018年2月3日 原稿.mdの「あとがき」(章番号をつけない見出し)の書き方を修正。 ルビの書き方の注意事項を追加。
  • 2018年2月8日 Pandoc 2.1.1に合わせた修正。とくにオレオレ記法による画像の挿入の仕方が少し変わったので、注意。
  • 2018年2月12日 目次の点線が3点リーダーになるように、B6tate.sty を修正。
  • 2018年2月19日 目次のページの調整のため、B6tate.sty を修正。
  • 2018年2月20日 欧文フォントの調整のため、B6tate.sty を修正。

サンプル画像

f:id:adbird:20170120123550p:plain f:id:adbird:20170120123048p:plain

markdown + pandoc で、1問1答の小テストプリントを作る

はじめに

教育関係者なら、1問1答の小テストプリントを作成することは多いと思う。
それを簡単に作る方法。

概要としては、テキストエディタmarkdown記法)で問題を作成し、Pandocでhtmlに変換(さらにPDFにしてもいい)、印刷という手順。

  • 下準備(Pandocのインストールなど)。
  • 任意のフォルダに、以下を作成。
    • smalltest.css (一度作れば後はいじらない)
    • 小テスト001.md (問題・解答本体)
  • コマンドをうてば、htmlファイル生成(さらにPDFにも変換可能)。

Pandocのリスト番号付与機能や脚注機能を利用したこの作成方法のメリットは、以下の通り。

  • テキストエディタ(メモ帳など)だけで問題を作成できる。
  • 問題番号、解答番号を意識しないでいい。
  • (上記と関連して)問題の差し替え、並び替えの時の問題番号・解答番号のズレを気にしなくていい。
  • 問題文のすぐ後に、解答を書ける。
  • 両面印刷して、オモテ面に問題文、ウラ面に解答という構成にできるので学習者自身で答え合わせができる。もちろん、片面印刷して、オモテ面だけ学習者に渡して、答え合わせは教師側で行ってもいい(というか、本当はそれが望ましい)。

下準備

Pandocなどのインストール

Pandocは、markdown記法で書いたファイルをhtmlなどの様々なファイルに変換するためのソフト。英語だけど、Installingのリンク先をクリックしていけば、大体分かるはず。Windowsユーザーは「pandoc-1.〜 -windows.msi」をダウンロードして、インストール。

Pandoc

wkhtmltopdfは、下記、下準備3のスクリプトファイルによるpdf作成をするのであれば必要。

wkhtmltopdf

cssファイル

任意のフォルダ内に、以下の内容の「smalltest.css」ファイルを作る。

リンク(脚注のリンク)の文字を visibility: hidden; にしているのが肝。

.問題 {
        margin-left:0%;
        margin-right:30%;
        padding-right:10pt;
        font-family:"IPAex明朝",serif;
        font-size:10pt;
        border-width: 1px;
        border-color:grey;
        border-right-style:dashed;
        }
.問題 li{line-height:1.3;
    padding-bottom:7pt;}
.footnotes {
        padding-top:5%;
        margin-left:70%;
        page-break-before:always;
        font-family:"IPAex明朝",serif;
        font-size:11pt;
            }
.footnotes li{line-height:1.3;}

h1{font-size:11pt;}
h2{font-size:10pt;}
.s{font-size:8pt;}
a:link { visibility: hidden; }
a:visited { visibility: hidden; }
a:hover { visibility: hidden; }
a:active { visibility: hidden; }

hr { visibility: hidden; }

ruby>rt {
    font-size: 50%;
    text-align: center;
    }

スクリプトファイル

1)linuxスクリプト maketest.sh

markdown→html→pdf 変換を一発で行うためのスクリプトファイル「maketest.sh」を、上記cssファイルと同じフォルダに用意。

ただし、使えるのはLinuxユーザーのみ。Windowsユーザーはこれは使えない。

Windowsでも似たようなことができるんだろうけど、Ubuntuユーザーの僕は知らないw。

#!/bin/sh

pandoc $1.md -c smalltest.css -s -o $1.html
wkhtmltopdf --disable-smart-shrinking --margin-top 20 --margin-left 15 --margin-right 15 $1.html $1.pdf

2)Windowsスクリプト maketest.bat

markdown→html→pdf 変換を一発で行うためのスクリプトファイル「maketest.bat」を、上記cssファイルと同じフォルダに用意。

pandoc %~n1.md -s -c smalltest.css -t html5 -o %~n1.html
wkhtmltopdf --encoding utf8 --disable-smart-shrinking --margin-top 20 --margin-left 15 --margin-right 15 %~n1.html %~n1.pdf

小テスト問題文・解答作成

上記cssファイル・スクリプトファイルと同じフォルダ内に、例えば「小テスト001.md」というファイルを以下のように作る。

「半角数字 + 半角ピリオド + 半角スペース」の後に問題文で、そのすぐ後の ^[ ] の中に解答を書く。

<div class="問題"><!--これは削除しない-->

# 小テスト001

1. 1914(大正3)年の噴火によって、桜島は(  )半島と陸続きになった。^[大隅]
2. 2017年1月現在、広告鳥が乗っているバイクは何か。^[YBR125]
4. 125cc未満の、いわゆる原付2種バイクのナンバープレートの色は何色か。^[ピンク色]
5. YBR125はどこのメーカーのバイクか。^[ヤマハ。<br />ただし、製造は日本国内ではなく、中国など。]
6. ^[]
7. ^[]
8. ^[]
9. ^[]
3. 問題番号は自動的に振られるので、問題の入れ替え、差し替えが非常に楽。^[解答番号も問題番号と一緒に変わる。]
10. ^[]
1. 問題番号は半角数字であればいいので、全部「1」とかでも大丈夫。^[解答番号は意識しなくもいい。]
1. ^[]
1. ^[]

</div><!--これは削除しない-->

変換

スクリプトを使用しない場合

フォルダ内で端末(ターミナル、WindowsだったらコマンドプロンプトPowerShell?)を開き、以下を入力してエンターを押すと、同じフォルダ内にhtmlファイルが生成される。

pandoc 小テスト001.md -c smalltest.css -s -o 小テスト001.html

Windowsユーザーのための参照:

htmlファイルをブラウザで開いて、印刷時の余白を適当に設定して(左右の余白は同じ方がいい)、印刷。

印刷時にpdfプリンタ等を選べば、pdfも作成できる。

スクリプトを使用する場合

Linuxユーザーなら、フォルダ内で端末を開いて、以下で下準備3のスクリプト実行で、html・pdfの一発作成が可能。

sh maketest.sh 小テスト001

Windowsユーザーは、小テスト001.md をmaketest.batの上にドラッグ&ドロップすればいい。

さいごに

両面印刷をして配布、オモテ面の点線の右側に解答を書かせ、解き終わったら、点線で山折りで折り曲げると、ウラ面の答えを見ながら答え合わせができるようになっている。
解答がページ右側に寄せられているのはそのため。実際に両面印刷してみると分かる。

前述の通り、問題の面だけ印刷して、学習者に配布実施して、教師が採点するのが望ましいのだろうけど…。

f:id:adbird:20170104201654p:plain f:id:adbird:20170104201709p:plain

markdown から pdf への変換

2020年1月8日:「md →(lualatex)→ pdf」を追記。

md →(lualatex)→ pdf

Pandocを用いて、ワンライナーで。ただし、PDF変換にlualatexが必要。

$ pandoc test.md -o test.pdf --pdf-engine=lualatex -V documentclass=bxjsarticle -V classoption=pandoc -V geometry:margin=25mm

-V geometry:margin=25mmのところで、ページの余白を調整。

-V pagestyle=emptyをつけると、ページ番号(フッター)を削除することができる。

md → html → pdf

markdownファイルからpandocでcssを適応させたhtmlに変換。
さらにwkhtmltopdfで、そのhtmlからpdfに変換。

といった作業をできるだけ簡単に実行する方法。
ただし、Linuxのみ。

その1 シェルスクリプトを使う方法

以下の内容の、「makepdf.sh」というファイルをmdファイル(仮に「テスト001.md」があるとする)と同じフォルダ内に作る。

#!/bin/sh

pandoc $1.md -s -c test.css -o $1.html
wkhtmltopdf --disable-smart-shrinking --margin-top 20 --margin-left 20 --margin-right 20 --margin-bottom 20 --footer-center '[page]/[topage]' $1.html $1.pdf

ヘッダーを入れる場合は上記該当部分を下のように書く。

wkhtmltopdf --disable-smart-shrinking --footer-center [page] --header-right ヘッダー名 --header-spacing 2 --header-font-size 9 --margin-top 20 --margin-left 20 --margin-right 20 --margin-bottom 20 $1.html `date +%Y%m%d-$1`.pdf

フォルダ内で端末(ターミナル)を開き、

$ sh makepdf.sh テスト001

をすると、上記スクリプトの $1 に、「テスト001」を差し込んで実行してくれる。

その2 テキストエディタgeanyを使う方法

geanyで ビルド > ビルドコマンドを設定 で以下の内容を設定。ラベルは任意名でOK。

pandoc "%f" -s -c test.css -o "%e".html && wkhtmltopdf --disable-smart-shrinking --margin-top 20 "%e".html "%e".pdf

ビルド > 設定したラベル名をクリック。

geanyでmarkdownファイルを編集、そのままクリックするだけで、コマンド実行できるからこっちの方が楽。